「登山ならではの絶景」の中で取り上げた、北アルプスの百名山の鹿島槍ヶ岳。
後立山連峰における美しい双耳峰ですね。
2015年11月後半に泊りがけで行った際の山行記録です。
快晴とはいきませんでしたが、それでも絶景の宝庫でしたよ。
累積標高(上り): 4995 m
累積標高(下り): -4986 m
標準コースタイムは2日で15時間半。
冷池山荘のテント場にテントを張っての1泊2日の山行で、初日はコースタイム10時間半、2日目が5時間というルートです。
柏原新道入口の駐車場に停め、出発します。
まだ暗い時間ですし、さすがにこの時期は10台ほどの駐車場もガラ空きです。
暗い中、ヘッデン(ヘッドライト)をつけて、5:50頃に出発です。
少し登って7時頃に、モルゲンロートです。
赤沢岳、鳴沢岳が朝日に照らされていますね。
さらに登っていくと、見事な雲海です。
雲海の向こうは、富士山と南アルプス。右端は甲斐駒ヶ岳ですね。
そして、上には種池山荘が見えてきました。
20kgを超える雪山用のほぼフル装備でしたが、予定より30分早く到着しました。
種池山荘からは、八ヶ岳、富士山、南アルプスの大展望です。
種池山荘の裏に回ると、鹿島槍ヶ岳が見えました。
そして、右手には霧氷と爺ヶ岳。
これだけの霧氷が見られると、早く来たかいがあるってもんです。
少し休憩してから爺ヶ岳へ。
南側には、前穂~奥穂~槍、手前には蓮華岳~針ノ木岳~スバリ岳~岩小屋沢岳の稜線が連なっています。
こちらは前穂~奥穂~槍をアップ!
やはり槍が見えると嬉しいですね。
西側には、立山~別山~剱の稜線。
こちらは剱をアップ!
室堂から見る剱が定番ですが、こちらから見る剱も格好いいです。
爺ヶ岳の山頂(中峰)は帰りに寄るつもりで素通りしようとすると、真っ白になった雷鳥がいました。
やっぱり雷鳥が見られると嬉しいですね。
爺ヶ岳から先に進み、爺ヶ岳を振り返ると、ここにも霧氷。
冷池山荘のテント場にザックをデポして、サブザックで鹿島槍へ。
布引岳を過ぎると、鹿島槍が大きく迫ってきます。
そして、鹿島槍の山頂(南峰)に到着です。
北側には白馬岳の雄姿。
タイムリミットの13:00前なので、アイゼン、ヘルメットを装着して北峰へ歩き出し、無事に北峰到着。
振り返ると南峰がすそ野を広げています。カッコイイですね。
南峰に戻ると、雲海の向こうに、まだ富士山が見えていました。
富士山の左は八ヶ岳、右は南アルプスです。
槍・穂高もくっきりと見え、大満足です。
西には立山・剱も。素晴らしい展望!
テン場には我がテントのみ。
翌日の下山時に気づいたのですが、他の人は冷池山荘のすぐ隣にテントを張っていました。
小屋締め後なので、邪魔にならないから、ということのようです。
この後、晩御飯を食べるために雪を解かそうとしたのですが、なんとSOTOのレギュレーターストーブ(バーナー)の着火装置が機能せず、バーナーを使えませんでした。
結局、夕食は非常食のフルグラでしのぎ、飲料は魔法瓶に雪を詰め込んでかさ増しして、何とかしのぎました。
バーナーの着火装置に頼るのではなく、きちんとライターやマッチを持参しないといけないですね。
翌日は天候悪化の予報で、展望もないので、おとなしく下山します。
下山途中の種池山荘での1枚。
ザックの中にアイゼン、ゴーグル、スコップ、ワカン、ダウンジャケット、ダウンパンツ、バラクラバ、象足などを入れています。
雪山登山として各種装備を持参しましたが、過剰装備でした。
なかなか難しいですね。
今回の山旅は、事前の装備のチェック不足、情報収集不足や万一を想定したことによる過剰装備(それによる疲労、筋肉痛、腰痛)など反省点が多いですが、それでも、静かな山旅、気持ちのいい稜線歩き、大展望と、素晴らしい山旅でした。
また、20kg超を背負ってコースタイム通りに歩けたことも、自信になりました。
今度はキレット小屋を通過して、五竜に抜けるルートにも行きたいと思います。