登山は自然の中を歩くもの、自由に好きに歩けばいい、と言いたいところですが、多くの登山者がいる現状では登山のマナーがある程度固まっており、把握しておいた方がいいですね。
そんな登山のマナー、ルールをご紹介します。
登山計画
- 登山届を出しましょう。万一の遭難の際に、捜索範囲を絞るために必要なものです。
- 登山届は警察などに出すだけではなく、戻ってきていないと気付いてくれる家族などにも渡しておきましょう。
- 最近はWebで出せるようになっており、「コンパス~山と自然ネットワーク~」で私はいつも登山届を出しています。
- 登山保険に入りましょう。
- 捜索で民間ヘリが飛ぶ際には、保険に入っていなければ費用についての確認が入り、確認の分だけ時間がかかります。保険加入と登山届に記載があれば、本人への金銭の確認なく民間ヘリが飛んでくれます
- 保険の目的は、捜索費用を支払ってくれるという金銭的な部分はもちろんありますが、救助確率を上げるという側面が個人的には最重要と思っています
登山中
以下に記載のマナー・ルールはあくまで基本ですので、状況に応じて融通をきかせてOKです。
- 登山道から外には出ないようにしましょう。自然保護、安全のためです。
- 登山道では、登り優先です。また、団体で登っている人よりも個人が優先です。
- 複数人で歩く時でも、横に広がらずに一列で歩きましょう。
- 基本は右側通行です。最近は左側通行の人が多くなり、どちらが基本なのかわかりづらい状況ですが。。。
- すれちがう人とはあいさつしましょう。こんにちは、おはようございます、など。
- 早発ち・早着き(朝早くに出発して、早い時間のうちに登山を終了しましょう)
岩場、ガレ場の登山
- すれ違いで待つときには山側で待ち、通行する人が谷側を通ります。
- 谷側で待っていて、通行する人のザックがぶつかったりしたら、谷に落ちてしまいます。安全な山側で待ちましょう。
- 落石などモノを落としたら「ラク」と叫んで周囲に知らせましょう。
- 「落石」の「ラク」と覚えましょう。ちなみに海外では「rock」ですので、「ラク」で覚えれば世界共通です。
- はしごや鎖は1人ずつ
- つかんでいるはしごや鎖を他の人がつかんで揺れると、危険です。少し待って、1人ずつ通るようにしましょう。
食事・トイレ
- とっていいのは写真だけ、残していいのは足跡だけ
- ゴミは持ち帰りましょう。ゴミを下界に下ろすのにも大変な労力がかかります。
- 植物や石なども持ち帰りはNGです。傷つけたりもしないように。
- 残り汁や残飯、排泄物なども流しには流さないでください。同様に、食器は洗わないでください。
- 高山では微生物が非常に少なく、分解に非常に時間がかかります。余分なものは残さないようにしましょう。
- トイレはチップ制ですので、お金を払って利用します。トイレットペーパーは便器に流さず、ゴミ箱に捨てましょう。
最後に
マナーやルールを守ると、みんなで気持ちよく登山しましょう。