なぜ山に登るのか 体の疲れで心は癒される

登山をしない人から、ときどき「なぜ山に登るんですか?」と聞かれます。
つまり、わざわざ時間とお金をかけて辛いことをする必要があるのか?ということですね。
自分自身でも、なんでこんなしんどい思いをして山に登るんだろう、と思う時があります。

人により理由はいろいろだと思いますが、代表的なものは以下のようなものと思います。

  • 自然の中に身を置くと、心がほぐれる
  • 都会とは異なる非日常感
  • 山頂に登った時の達成感
  • 体を動かす爽快感
  • 長時間続ける有酸素運動によるダイエット
  • いい写真を撮るため

一方、私の中で最大の理由は、頭を空っぽにするため、です。

NHKの好きな番組「プロフェッショナル」での、左官の挾土秀平さんの言葉。
仕事で壁を越えていけば、どんどんプレッシャーは大きくなる、
それに合わせて気持ちをリセットする方法もバージョンアップしていかなければならない、
そんなことを話していたと記憶しています。

私は挾土さんほどのプレッシャーがかかる仕事をしているわけではないですが、それでも気持ちのリセットの必要性を年々感じます。
20代のころは週末に家で寝ていれば大丈夫でしたが、最近は多少体力的にしんどくても、体を動かさないと、気持ちが1か月も続きません。
家で寝ていても、どこかに出かけても、頭の中では仕事のことを考えていたりして、リフレッシュできません。

山登りはやっぱりしんどいので、歩いている最中はあまりものを考えられず、強制的に頭が空っぽになります。
ランニングでも頭は空っぽになるのですが、長時間続けられません。
街中の散歩やサイクリングは、頭が空っぽになるほどはしんどくなりません。
長時間続けられ、かつ、ものを考えられない程度の負荷がかかる、そのバランスとして登山はピッタリです。
そして、そのしんどい思いをした先には、大展望や爽快感が待っている。
登山の素晴らしいところですね。

頭が空っぽになることと近いですが、思考能力が低下して余計なものがそぎ落とされて、もやもやしていた気持ちや考えが少し整理されたり、ふと新しい考えが浮かんだりすることもあります。

都会で暮らしていると頭だけ使うような生活になっていますが、頭・心と体はつながっているので、体を疲れさせると心の疲れが取れると思っています。

そのうち、登山でもリセットできない時が訪れるのかもしれませんが、当分はそんなことはないでしょう。
それよりも、登山する時間がなくなるほうが怖い。。。
できるだけ時間を作って、登山を続けたいと思います。

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