絶景雪山登山 西穂高岳@20180303

雪山初心者ステップアップ レベル別ルート紹介」において、ラスボスとして最後に記載した西穂高岳。
西穂高岳がラスボス的になっている理由はいくつかあります。

  • 八ヶ岳などに比べて危険
    • 森林限界を超えてからのルートが長い
    • 日本海に近く、晴天が少なく、天候が急変しやすい
    • 登山道が岩場で狭く、雪庇崩落など滑落の危険が常にある(毎年滑落者が出ている)
    • 雪と岩場のミックスになりやすく、また雪壁も出てくるため、確実な登山技術が必要
  • アルプスの中では、アクセスしやすい
    • ロープウェイがあり、標高2150mまで一気に行ける
    • 森林限界のところの西穂山荘が通年営業している
    • ロープウェイまたは山荘から日帰りで登頂可能

こうした理由のため、西穂高岳は雪山登山者にとって1つの目標となっているような山です。
この西穂高岳には2015/3/6にも登っていましたが、その際はそれほど展望が得られなかったので、ここでは2018/3/3に登った際の記録をご紹介します。

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新穂高ロープウェイは、頂上駅からの展望がよく、一般客も多いため、早めに着いて始発に乗るべきです。
そして、頂上駅に着いたら、混雑する前に早々に出発します。
頂上駅から西穂山荘の途中から、西穂山頂までのルートが見えます。

今日は予報通り、いい天気です。
最初は樹林帯を通って行きますが、樹林帯は暑いので、ハードシェルもネックウォーマーもとって歩いていました。
50分ほどで西穂山荘に到着。通年営業の小屋があるのは、非常に心強いです。

ここで、ネックウォーマーやハードシェルを着こみ、ピッケルを出し、装備を整えます。
西穂山荘名物の雪だるま「西穂くん」の向こうには、焼岳や乗鞍岳が間近に見えます。

この反対側へと歩き出します。
目の前の坂を登ると、目指す西穂への稜線が見えてきます。

まずは西穂丸山。
ここまではなだらかな斜面です。

次に目指すは独標。
風が作り出す雪の模様を雪紋、シュカブラと言いますが、不思議な形をしていますね。

西穂山荘から40分で西穂独標。
独標の標識の左には笠ヶ岳が見えていますね。

西穂頂上を1峰として、独標は11峰です。
ここから10個目のピークが西穂頂上になるわけです。

独標の手前と直後は、やや急な斜面になっています。
ここで危険と感じるようであれば、迷わず引き返すべきです。
この先はもっと危険な箇所が出てきますので。

独標からは、ピラミッドピークや西穂山頂が見えます。
以下の写真の右1/4あたりが奥穂山頂で、そのあたりは雪煙が舞っていますね。

続いてのピークが10峰。

この10峰の下りが1つの難所です。

両側が崖になっているので、確実なアイゼンワークで下っていきます。

少し先に進むと、 8峰のピラミッドピーク。
吊り尾根もきれいに見えていますね。

こちらは4峰のチャンピオンピーク。

ここまで来ると西穂山頂が間近に見えます。
下の画像の中央下部に、3峰を示す「3」の字と、夏道を示す○印が見えますね。
基本的には夏道をたどっていきます。

ここまで来ると残りわずか。
ピークの真下の雪壁を登ります。

その雪壁の直下から上を見上げたところ。

こうした岸壁の溝をルンゼと言います。
ルンゼに雪が積もっているわけですが、上部に表層雪崩が起きた際の切断面が見えていますね。
切断面の上部や、この雪壁自体が雪崩れてくる可能性もありますので、気を付けて登っていきます。

無事に登ると、西穂高岳の山頂!
今回は快晴の絶景です。
前日から西穂山荘に泊まっていた人はすでに下山していたようで、また当日ロープウェイから登ってきた中では一番乗りのようで、しばらく山頂を独り占めです。

山頂からは以下の大展望です。
まずは西の笠ヶ岳から黒部源流・裏銀座の山々。

そして、槍・穂高連峰。

槍と穂高をアップで。

こちらは上高地。
いまは人もほとんどおらず、静かな雪景色が広がっているんでしょうね。

この絶景を見ながら菓子パンを食べ、熱く甘い紅茶を飲み、ぜいたくな時間を味わいます。
これだけ晴天で風の弱い日も珍しいです。
やはり3月になると天候が安定してきますね。

こちらが登ってきた西穂の稜線。
30分もいると人が増えてくるので、そろそろ下山します。

先ほどの山頂直下の雪壁は、一部後ろ向きになって下るクライムダウンをしつつ、安全に下っていきます。

こちらは10峰手前。
雪庇が張り出していますね。
このあたりはやせ尾根で、要注意です。

西穂山荘まで下りてくると、テントを張っている人がいます。
テントでゆっくり過ごすのも、ぜいたくですね。

西穂山荘で名物の西穂ラーメンを食べて下山しました。

ちなみに、帰りのときに、独標から西穂山荘への下りは渋滞になっていました。
アイゼン歩行に慣れていないようで、腰が引けた状態で四つん這いになり時間をかけて上り下りをしている人が多数いて、かなり危なっかしい様子でした。
あとで西穂山荘で隣の人が話しているのを小耳にはさんだところによると、少し滑落した人もいたようです。

西穂独標は初級者の人にとってはラスボス的な憧れの対象ですが、八ヶ岳の北横岳なり天狗岳の黒百合ヒュッテ周辺なり、もう少し安全なところで訓練してから独標に来た方がいいのではないかと思いました。
雪山は一瞬のミスが命にかかわるので、怖いと思ったら迷わず引き返す勇気を持ちたいですね。

大絶景の西穂ですが、十分な経験を積んでから晴天時にチャレンジしてください。

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