「登山ならではの絶景」の中で取り上げた、北アルプスの燕岳。
百名山ではありませんが、北アルプスの女王としても有名ですね。
2016年5月、まだ雪の残る時期に子どもと登った山行記録です。
累積標高(上り): 3567 m
累積標高(下り): -3473 m
標準コースタイムは8時間。
日帰りも可能ですが、燕岳で一泊すると、贅沢な山旅を楽しめます。
登り始めは燕岳登山口。
ここからの登山ルートは合戦尾根と言われ、北アルプス三大急登の一つにも挙げられていますが、それほど長時間のルートではありません。
よく整備もされており、危険なところもありませんので、北アルプスの中では初心者向けのルートです。
登り始めから3時間で合戦小屋に到着します。
ここはスイカ販売で有名なところですが、6月はまだ時期尚早、スイカは販売していませんでした。
この合戦小屋からは雪が出てきます。
合戦小屋でアイゼンを装着して先に進みます。
登り始めから5時間で燕山荘に到着。
ケーキで有名な山小屋で、女性に人気です。
外見もおしゃれですね。
燕山荘からはこの絶景!
上空は曇っていますが、裏銀座がよく見えます。
そして、南西には槍ヶ岳!
槍ヶ岳の右下には小槍が見えますね。
「アルプス一万尺、小槍の上で♪」の歌で有名な小槍です。
ちなみに、一尺は約30cmですので、一万尺とは槍ヶ岳の標高約3000mのことです。
そして燕山荘と言えば、この山男。
奥にはテントも見えています。
5月だとまだまだ雪が残っているので、テント泊の時にはスコップなどの雪山用装備の持参も必要です。
山男の向こうには燕岳。
女王様らしく白い山肌ですね。
燕岳は花崗岩(かこうがん)が多く、白っぽいです。
花崗岩は風化しやすく、奇岩ができやすいです。
こちらは有名なイルカ岩。その他、メガネ岩や蛙岩(げいろいわ)などもありますよ。
山頂からは大展望!
まずは南側に常念~槍ヶ岳の表銀座縦走路。
槍ヶ岳の右には西鎌尾根の先に北アルプス最奥部の三俣蓮華、黒部五郎、鷲羽など。
鷲羽の右には裏銀座縦走路の水晶、野口五郎、三ツ岳など。
このあたりが真西で真正面に見えます。
三ツ岳の右の北西から北には、立山、針ノ木など。
奥には鹿島槍が見えました。
いやぁ、ぜいたくな景色です。
燕山荘では親子ということで気を使っていただいたのか、2畳ほどの半個室で、非常に快適です。
夕食後外に出ると、安曇野や松本の夜景がきれいです。
街明かりがあり星空撮影には制限がありますが、燕山荘と天の川のツーショットも撮ってみました。
翌朝は雲海の向こうから日の出です。
朝日に染まる槍ヶ岳。モルゲンロートですね。
朝ご飯を食べて外に出ると、すっかり赤味は消えて、きれいな槍ヶ岳です。
この後、雲海を見ながら下山しました。
北アルプスらしい大絶景を味わえるのに、比較的楽に登ることができ、快適な山小屋もある。
燕岳は初心者にもおすすめの山です。
ぜひ泊りがけでお出かけください。