「登山ならではの絶景」の中で取り上げた、北アルプスの槍ヶ岳・穂高連峰。
2018年8月頭に子どもと一緒に上高地から周回してきた際の山行記録です。
天気にも恵まれ、絶景の宝庫でしたよ。
累積標高(上り): 6801 m
累積標高(下り): -6812 m
標準コースタイムは25時間。3泊4日の山旅です。
聖地上高地から出発して2時間ほどで徳澤に到着です。
井上靖の氷壁の宿という徳澤園。
この雰囲気、大好きです。
徳澤から1時間15分で横尾、さらに1時間40分で槍沢ロッジ。
槍沢ロッジで昼食を取り、登ること時間でこの景色。
やっと槍が近くに見えるようになってきます。
上高地を出発してから10時間20分で、殺生ヒュッテに到着。
初日は殺生ヒュッテでテント泊です。かなり疲れました。
2日目に南岳小屋まで行こうとした場合、1日目にこの手前の槍沢ロッジ泊だと、1日目=4時間50分、2日目=9時間30分のコースタイムです。
初日に殺生ヒュッテまで来ると、1日目=9時間40分、2日目=4時間40分のコースタイム。
1日目に頑張るか2日目に頑張るかの違いですが、槍ヶ岳や南岳などでゆったり過ごしたいので、1日目に頑張って殺生ヒュッテまで来られるといいですね。
殺生ヒュッテからは天の川が見えました。
こりゃ、明日も楽しみです。
と思ったら、2日目はガスの中を出発。
槍ヶ岳山荘についてもガスの中。
でも、上空の雲が薄くなってきましたし、晴れ予報を信じて山頂を目指します。
岩場がありますが、3点確保をすれば問題なく登れます。
そして、山頂に到着。
いやぁ、ガスですね。
ガスが段々と薄くなると、ブロッケン現象が見られました。
ガスも悪くないと思わせてくれますね。
山頂で待つこと1時間10分、ガスがすっかり取れてくれました。
南岳と穂高連峰の雄姿、素晴らしいです。
南から南西には穂高と笠ヶ岳。
西から北には、黒部五郎岳、鷲羽岳といった黒部源流の山々と、水晶岳や野口五郎岳といった裏銀座の山々。
北~東には、燕岳、大天井岳、常念岳といった表銀座の山々。
若干雲がかかっていますが、これだけ見られると満足です。
槍ヶ岳山荘で晴れを待っていた人々が下から続々と登ってきて山頂が混んできたので下山します。
登りより下りのほうが高度感がありますね。気を付けて下山します。
この後、南岳に向けて3000mの稜線歩き。
まずは大喰岳。槍ヶ岳の素晴らしい景色です。
穂高を見ながら標高3000mの縦走。気持ちいいです。
槍ヶ岳から3時間で南岳に到着。
南岳小屋の横でテントを張ります。
南岳山荘のすぐ隣の常念平は最高の景色です。
西側からの雲がいい感じで、北穂を演出しますね。
夕方にはガスが取れたので、南岳まで登りました。
槍ヶ岳のアーベンロート。
北側は、朝はガスで見えなかった薬師岳だけでなく、白馬岳や鹿島槍ヶ岳といった後立山連峰まで見ることができました。
南側には穂高の雄姿。
そして夜には、天の川と北穂のツーショット。
北穂の明かりは北穂高小屋ですね。
3日目は最大の難所、大キレットを超えます。
まずは大下り。一気に下ります。
そして、こちらは長谷川ピーク。
確かに一般登山道最難関と言われるだけのところです。
3点確保で慎重に下っていきます。
ザックが大きいので、振られないように、そしてザックを岩に引っ掛けないように進みます。
特に下りで、ザックが岩にあたってバランスを崩すのを気を付けました。
バランスを崩すと崖の下に一直線ですからね。
北穂高小屋が見えてきました。
ここの登りは浮石が多く、岩を落とさないように登らねばならず、ここが一番神経を使いました。
そして、無事に北穂高小屋に到着。
この景色、ぜいたくですね。
西には笠ヶ岳から黒部五郎岳。
北側には黒部源流の山々と槍ヶ岳。
その右には後立山連峰の山々と表銀座。
やはり北穂の展望は素晴らしいですね。
北穂高小屋からわずか徒歩1分で北穂高岳の山頂。
南には前穂~奥穂の吊り尾根が眼前に広がります。
このあと、涸沢まで下山して涸沢でテント泊。
涸沢でも天の川の絶景です。
翌朝、涸沢から下山途中で振り返ると、涸沢のモルゲンロート。
天気に恵まれ、素晴らしい景色を満喫できた山旅でした。
体力、技術ともに高いレベルを要求されますが、非常に素晴らしい絶景を見られるルートです。
岩場の経験を積んでからお出かけください。
なお、この山行の登山計画は「登山計画メモの例 槍~大キレット~北穂縦走編」でご覧いただけます。