雪山装備の揃え方 飲食関連 寒さに強いバーナーと着火装置

雪山装備の揃え方 歩行道具」「雪山装備の揃え方 登山服」「雪山装備の揃え方 テント泊」に続いて、雪山での飲食に関わるあれこれです。

夏山との違い

食事や飲み物でも、雪山では夏山と異なります。

  • 雪山は寒いので、止まって体が冷えるのを避けることが重要
    • 休憩時間を長く取らないので、ラーメンを作る、ゆったり昼食をとる、といったことは基本的にしない
    • マメに休憩を取り、短い時間で行動食を取る
  • 凍傷予防のためにも、温かい水分を取る
    • 水分とカロリー補給もかねて、熱くて甘い飲み物を用意する
  • 水場は雪に閉ざされている。代わりに雪はどこにでもある

これらを踏まえて、雪山での装備が変わってきます。

日帰りでの飲食

バーナー

日帰りの際には、私はバーナーを持っていきません。
遭難やビバークを考慮すると、水作りのためにも暖を取るためにもバーナーは持参すべきなのですが、軽量化重視でバーナーは持っていきません。
このあたりは異論のあるところかもしれません。

魔法瓶

バーナーなしで温かい飲み物を取るために、サーモスの山専ボトル0.9Lに、熱くて甘い紅茶を持っていきます。ちなみに、ハイドレーションは管のところが凍るので、使用しません。

  • 甘すぎというほど大量の砂糖を入れますが、雪山ではそれくらい甘いのがちょうどいい感じです。
  • 魔法瓶は他にも色々ありますが、保温力は山専ボトルが非常に高いです。同じサーモスでも、山専ボトルでないものは、温度が下がりやすい気がします。

フルグラ

私にとっての行動食は、夏山でも冬山でも、常にフルグラです。
重量当たりのカロリーが高い、食べやすい、というのが理由です。
500mlの広口ボトルにフルグラを入れ、そのボトルは雨蓋に入れて、小休止のたびに食べるようにしています。

菓子パン

夏山での昼ご飯はカップ麺とおにぎりですが、冬山の昼ご飯は菓子パンです。

  • カップ麺は、熱湯を入れても3分待つ間にお湯が冷めてしまい、麺も硬いままです。
    おにぎりは凍ります。
  • ラーメンを作ってもいいのですが、じっとしていると寒いので、手軽に立ち休憩の時に食べられるものの方がいいです。
  • 凍らず食べられるもの、カロリーが高いものとして、菓子パンを選んでいます。甘いものだとよだれも出て、食べやすいです。

テント泊での飲食

テント泊の時には、テントの中で煮炊きをします。そのために、いくつか装備を持参します。

バーナー

調理のために、そして、雪から水を作るために、バーナー、コッヘル、ガスが必要となります。

バーナーとして、以前はSOTOのレギュレーターストーブを使用していました。
ただ、押したら火が付く圧電着火式だったのですが、この圧電着火装置が突然壊れたことがありました。
雪の降りだした秋のテント泊だったので何とかなりましたが、雪山だと致命的です。
圧電着火式だと、壊れるだけでなく、気温が低いと着火しづらいという問題点もあります。

そこで購入したのが、PRIMUSのエクスプレス・スパイダーストーブです。
サイズも大きく重いし、着火装置を別途用意する必要がありますが、液出しできるのが大きな特徴です(メーカー保証外ですが)。

通常、ガスボンベ内はガスの液体が入っていて、それがボンベから出てくる際に気化して、その気体を燃やすことでバーナーは安定したきれいな火が付きます。
ただ、温度が下がるとガスボンベから気化しなくなり、火を付けられなくなります。
こうした時の最終手段として、バーナーにつながったガスボンベをひっくり返して液体として外に出し、液体を燃やします。
エクスプレス・スパイダーストーブは、火のついている近くをガス管が回っており、火が付くとガス管が温まり、底を通ると液体が気化する、という仕組みになっています。
雪山でガスボンベが気化しなくなった際にも使用できる、強い味方です。

ライター、マッチ、ロウソク

バーナーのところで記載したように、圧電着火装置は低温下では使えない場合があります。
そのため、ライターも圧電着火式ではなく、フリント式という歯車みたいなものを回すタイプを2個持参します。

さらに、最後の手段のマッチも持参します。
マッチは遭難時の心の支えという意味合いも込めて。遭難時に真っ暗なところにずっといると心が折れるそうです。マッチとロウソクを持っていき、その火を見ることで、心が随分と癒されるそうです。

大きめのビニール袋

雪が水になると体積が随分と小さくなります。つまり、水を作るために雪を集めるわけですが、大量の雪を集める必要があります。
そこで、大きめのビニール袋を使うわけです。

コーヒーフィルター、ろうと

雪から水を作ったら、それを食事に使ったり、魔法瓶に移したりします。
集めた雪が汚いとゴミが混じっていますので、それを取り除くためにコーヒーフィルターと漏斗(ろうと)を使います。
きれいな雪を集めて、細かいことを気にしなければ、コーヒーフィルターを使うこともないですが。

最後に

これで雪山装備についての記載は完結です。
まずはGWなどの残雪期に一度練習してみるといいですね。
十分な経験と装備で、雪山テント泊に臨みましょう。

私が実際に使っている道具は、「私の雪山登山装備」「私の雪山登山服」に記載しています。
まだ読んでいない方は「雪山登山の始め方 既存装備での安全なお試し方法&ルート」もどうぞ。

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